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14.歯の渇きは色調に大きく影響を与える 
 図01 通常の色調分析(Vita classical タブの歯頸部は色調に影響するため削合する) 
 図02(動画)→ 図03 歯面が乾燥していない開口時状態から2〜3分後に歯面乾燥が生じた状態:前後 (写真提供:Ztm.Dieter Lingweiler) 
 図01は通常のシェードテイキング時の画像ですが、彩度がやや高いシェードタブの歯頸部を切削した状態で 色調分析を行なっています。 
 最初の開口時の色調状態を図02に示しているものの、その約2〜3分後には直ぐに歯面が乾燥し、 図03のように、元来の色調から大きく白く変化している。 
 こうなると、もはや正確なシェードテイキングを行なうことは不可能である。 
 臨床上、これは頻繁に起り得ることで、例えば歯牙形成後にシェードテイキングすることはもはやナンセンス なのである。 
 したがってシェードテイキングは、治療処置前に行なうか、あるいは治療処置後では、患者を閉口状態で 約10〜20分程待っていただいた後、歯牙に十分な唾液浸透が成された状態で行なう必要があります。 または、「霧吹き」に人工唾液、山崎唾液などを用意し、随時、歯牙を湿潤させることも有効です。 
 
 図04&05 Shade Eye Ncc U 
 15.「Shade Eye NCC U (コンピュータ測色器)」を用いたシェードテイキングの実際 
 Grossでは、視感測色法光電色彩計や分光測光器等の物理測色法の一環として、上記「Shade Eye NCCU」 を基本色だけの選択用機器として使用しています(図04)。 
 ただ現在、既に「Shade Eye NCCU」の発売が停止されていますので、これを使用しない場合は、 下記を参照してくださいませ。 
 
 16.シェードテイキングの実際 
 先ず基本色を選択し、そのシェードタブをガミーの中心部に置き、前後のシェードタブをガミーの両側に 挿入しますが、、、 ここで選択したシェードタブを適用、目視し、もし明らかな相違が感じられる場合には、シェードタブを変更 します。 
 こうして歯肉色の影響や両隣接による陰影等を付与し、患者様の口腔内環境に近づけてあげることが 大切なのです(図06a)。 
 その後、色調の微妙なニュアンスを捉えるために、シェードタブに一緒に「Eye Spacial U」などを用いた 画像撮影を行なってください(図06b)。 
 「スケッチに関しては「天然歯の色調理論 03」編の図07bをご参照ください。」 
 そして、次の段階で治療処置を行なってもらうことが望ましいことです(図06c)。 
 
 
 図06a,b,c シェードテイキング後の治療 
 17.画像撮影の実際 
 図07 カメラやその調整によっても画像に相違が出ます。 図08 左上がニコンのCoolPix990で写した画像: 何故か表面的な色ですね、、、 右下が「Eye Special U」で撮影した画像です。 入射光が歯を十分に回り、返ってきた光を拾っていますから、 色調は3次元的に再現されています。 こういった画像であることが非常に大切です。 
 
 画像撮影では、可能な限り自然な視線に近い角度から撮影を行いますが、審美性を考慮した場合、 より上部から若干、左右にズラした角度で撮影を行なった方が陰影が出て美しいです。 
 また、シェードタブの角度(図09)も重要です。シェードタブは同じメーカーの同じシェードガイドでも わずかな色調差があります。 
 言うなれば、全く同色のシェードタブは無く、撮影に用いたシェードタブ、その物自体を用いて、後にも色調分析 を行います。ちなみに、我々はVita classical のシェードガイドだけでも20個ほどは持っていますので、 複数の顧客にも対応できます。 
 
 では、実際にカメラを構えて撮影してみましょう。 
 シェードタブは図09で明確にお分かりのごとく、同色のシェードタブでありながら、様々な角度によっても 色が変わって見えます。 
 したがって図10のように、カメラレンズを視線に合わせた上方から対象物に90度に近い角度で 撮影することが重要なのです。 
 この時、比色対象物である歯とシェードタブは必ず同じ距離であることが非常に大切なのです。 
 
 図09 同色のシェードタブ: A1 
 
 図10 レンズおよびフラッシュに対する距離を均等化することが重要 
 
 図11 シェードガイドにガミーを付与し、Edge-to-edge となるように撮影する 
 
 18.色調分析に必要な画像 
 
 図12 瞳孔線、顔面正中や咬合平面の入った顔貌写真 図13 咬合面ステインの分かる咬合面観の画像: 
 先ず、図11のようにシェードタブを入れた口腔内画像に続いて、、、 
 特に、図12の忘れがちな歯を入れた顔貌画像を2番目に挙げます。 この「瞳孔線」が無ければ、顔面正中や咬合平面に調和した歯を作ることは不可能です。 
 次に、咬合面観の画像が来ますが、これは舌側や咬合面の「ステインの有無」が明確化されます(図13)。 そもそもステインを施さないことが基本ですが、残存歯との調和を図るためには若干の外部ステインが必要 になる場合もあります。その際には、相対的に上顎と下顎であまり見え難い上顎の方にステインする と同時に、女性と男性では男性にステインを施すものの、女性にはほとんどステインしないと考えて戴きたい。 
 したがって、患者様の性別や年齢は必須である!と言っても過言ではないでしょう。 
 加えて、内部構造が明確化されるブラックプレートの入った画像(図14)と安静位の画像(図15)が有れば、 より正確に色調分析が可能です。 
  図14 ブラックプレートの入った画像 (内部構造の明確化)  図15 安静位の画像、図15と僅かに相違が存在する故、色調の比較ができます。 
 
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