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●審美の極致に獅子が舞う?〜

 


 

審美の極致に獅子が舞う?〜

漫画「ONE PEACE」のルフィって、すっごく歯並び良くありません?

あんなに白く綺麗に整列した素敵な歯並び、とっても憧れますよね!!

 

……本当にそうでしょうか。

 

昨今、歯に対するコンプレックスから審美歯科へ足を運ぶ女性も年々増えているそうですね。

 


審美歯科には矯正やホワイトニングも含まれますが、やはり元々生えていた天然歯を削り、

セラミックスに置き換える場合が多いのではないかと考えます。

 

このことから審美歯科=セラミックスといった認識が世に広まったのだと思います。

ところで、ふと連想してみてください。

 

審美歯科へ通う患者の望みは、本当に歯を綺麗に作り変えることなのでしょうか?


恐らく、これは微妙に違います。

 

きっと皆、本音を言えば両親から授かった天然の歯を削りたいわけではなく、

そもそも最初から綺麗な歯で産まれたかったはずなのです。

 

審美歯科や美容整形に通う女性は、むしろ施術自体を知られたくない!

と思っている人の方が圧倒的に多いでしょう。

 

 

つまり、いかにも作り物然!

とした偽物の歯を望んでいる人は少数派なのです。

 

 

もちろんバブル期の金歯に代表されるような、お金持ちのステータスとして

「全く天然歯らしくない歯」を欲しがる患者も少数派ながら存在しています。

 

でも、生まれつき美人な女性の歯並びを見ると、歯の並びやサイズ、

形や色が顔や骨格にマッチしていることがわかります。

 

こちらの写真の女性などいい例だと思います。

https://www.instagram.com/p/BcPlspfDSiD/?utm_source=ig_embed

 

よく見れば歯は言うほど白くありませんし、西洋人らしい整列した歯並びというよりは、

東洋人の女性にありがちな歯並びだと思います。

 

口元だけを見て審美を語るのであれば、これはアウトな歯並びに見えるかもしれません。

 


しかしお顔全体を見れば彼女の口元はとても愛らしく、

ここに金属やセラミックスの塊が入り込む余地はどこにもないことは明白です。

 

鍵盤の様に白く並んだ歯が美しいのかと問われれば、

 

答えは否です。

 

それは人間の歯ではなく、ONE PEACEのルフィや獅子舞のような歯になってしまうのです。

 

 

確かに西洋人には一見そのように見える歯並びの人も居ますが、

西洋人には西洋人にマッチした歯の形や並びがありますので、

東洋人に当てはめるのは正直言って難しいものです。

 

とりわけ本当の審美の達人は、患者の骨格や顔貌から本来あるべき歯の形や色を導き出し、

まるで生まれ持った自身の歯であるかのような、美しく自然な歯の再現を患者に約束します。

 

きっと白い歯が綺麗なのではなく、自然な歯が綺麗なのでしょう。

 

 

          ライター 瀬 直

 


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