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◎シェードテイキングでは、前のぺ-ジに既述した「2度視野」 を考慮すれば、歯面に平行に垂直に「色見本」を置くことが大切です。 これによって複雑な「歯の色」も(人間による視認ですから…)割合、 正確に見えるのです。 |
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●しかし、これだけで安心してはいけません。 歯には「歯茎(専門的には歯肉と呼ぶ)」が付いて来ますし、 隣りの歯もあります。
一つ実験をしてみましょう。 左図の下は横並びに同じ「色見本」を置いたものです。 その上に同色の「色見本」で「人工の歯茎」を置いたものです。 この微妙な 『違い』が分かりますか?
気付いた方もおられるかと思いますが、下の「歯茎」が無い方がかすかに「明るく、赤み」を帯びています…… 面白いですね!?
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●まず 「歯茎が無い」ことから、歯茎や隣の歯の「影」が生じないので明るく見える、と言えます。 ではなぜ?赤紫の「歯茎」が来るのに、上の「人工歯肉(ガミーと呼んでいる)歯茎グループ」は赤みが消えてしまうのでしょう? 一つは、歯茎の赤みに打ち消されてしまうということもありますが、大きな問題は「補色の関係」です。 左図は「クレーの補色関係の動き」を示しています。
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●このように、「歯茎」が「歯の色」に与える影響は大きいのです。 でも、本当なんです! |
(症例提供:東京都神谷町 UKE DENTAL OFFICE 院長 宇毛 玲先生) |
● 左図はこれら3前歯をセットし、10日後、前から見た「写真」です。 3本とも「歯の色」が合っていることが良く分かります。 ★結果として言えることは、歯茎の「歯の色」への」影響を考えた場合、我々が作る「人工の歯」は実際、口の中にあるものよりわずかに「明るく、赤みが強い」ということが必要条件であるということです。 ★これら詳細はこちらに”PDFファイル”で掲載しております。 ★次項では、実際にその「歯茎」をどう扱い、どうやって正確な「歯の色」を決めて行くのかを検証してみましょう。 |