マイスターとは...?
マイスター称号取得日記 その1
マイスター称号取得日記 その2
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マイスター称号取得日記 その2



●『医歯薬出版/月刊「歯科技工」/「あの頃、、、」より引用』

★ラインの流れ:疲れたときは一休み、ライン川の畔に身
をよせれば、雑念をいっしょに流してくれる。ライン下り
もまた情緒がありますよ。


★マイスター模擬試験、、、!!!★ 
 
 マイスター試験のおよそ3ヶ月前には、マイスター
総合模擬試験が行われます。実技試験に関しては、
ラボでの実践をそのまま活かす事ができれば問題ない
と言われていました。

しかし、筆記試験では素早い読解力と相対する知
識が問われます。特に、法律学の民法、商法などは問
題を読解するだけでも時間が掛かります。それにも拘
わらず、一問平均一分間で解答していかなければなり
ませんでした。模擬試験では筆者が全問のうち半分ほ
ど終えた時点で、クラスのエリート達は退出してい
きます。時間いっぱい使っても80%の解答率でし
た。
 それ以来、マイスター試験の前日までマイスター筆
記試験1000問、問題集を丸暗記したり、日本の民法
、商法、労働法から、経済学、簿記に至るまで読みあ
さり、多方面からの知識と洞察力を身に着ける努力を
行いました。

 
★マイスター試験当日★ 
 
 マイスター試験当日、その日は昨夜から降り続いた雨
がやっと霧雨にかわったぐらいでドイツの雨期を知らしめ
るような愚図ついた朝でした。普段はトラムで通学するの
ですが、転んだ拍子に2、30問消てしまっては困ります。
昨夜まで頭に詰め込んだもの
が零れ落ちない様に、ひっそりとタクシーで試験場に向い
ました。

 ドイツ・マイスター試験の内容として総合的に4つの課
程から成っており、具体的には[ドイツ・歯科技工士マイス
ター試験内容]の通りです。

 筆記試験が終わり試験場を退出した時、クラスメー
トが『カズ!大丈夫か?真っ赤な顔してたぜ!』と心配
そうに尋ねます。『オーバー・コンセントレーションして
たかな!?』筆者は結構クールに答えました。でも、顔
の赤いのは基からです。
 
 最期の口頭試験が終わるとマイスター試験委員会コ
ミッショナーが5人集まり、合格者の名前が呼ばれます
。『Hr.Lingweiler, Hr.Hanf, Hr.Gatzweiler,...........Hr.Ohata
............!!!』一人一人に歓声が沸き起こります。これ
がマイスター称号取得の瞬間でした。

● 『医歯薬出版/月刊「歯科技工」/「あの頃、、、」
より引用』

★世界最大規模のデンタルショー、IDSケルン 

 今年の4月12日からドイツのケルン見本市会場で
世界最大規模のデンタルショー、IDSケルンが開催さ
れます。このデンタルショーは出展参加、41カ国、約
1200社の歯科治療、歯科技術産業の将来を展望す
る上でとても重要です。歯科材料、器材、予防関連製
品、歯科治療、および、デンタル・ラボ用設備等関連
のあらゆる新製品や技術・サービスの一貫が5日間に
渡り、2年周期で紹介されます。でも、この5日間、ラン
チ〜ディナー・パーティーの連続でやっぱりこの後、1
週間は酒を抜きました、、、

★ 写真は筆者がそこで実際に松風社ブースでデ
モンストレーションをしているところです。
でも、この後、またパーティーがあるんです、、、

 
 ● 『医歯薬出版/月刊「歯科技工」/「あの頃、、、」より
   引用』

   ★1989 WIELAND セミナー に初登壇!

 
★日本人マイスターとしての決意★  
 
 マイスター称号を取得した事によって、自動的にラボ
経営陣の1人としてマネージメントに関与することになり
ます。それからはドイツマイスターとしてできることを積
極的に模索しました。

 しかし、そこで『ドイツに居るからと言って、ドイツ人に
なることは不可能だ。自分はドイツに居るからこそ日本
人として出来ることを精一杯、誠意を持って活動すること
によって、ドイツをはじめ、全ヨーロッパ歯科界に貢献し
ていこう。』そう決心しました。

 そして、それからも様々な波瀾が筆者を待ち受けてい
ましたが、やはり既述して来たように『不安材料と戯れ
ることのできる奴、プレッシャーを楽しむことができる奴』
を目指して自分なりに解決する方向を模索し、努力して
きたつもりです。


 
 
★日本人初の日本人ドイツ歯科技工士マイスターとし
て考えること、、、★  
 
 21世紀に突入した現在、世界的な経済の低迷と広
範囲な財政危機の影響が斯界にも深く浸透し、そのな
かでコストパフォーマンスを展開するためには歯科界で
も本来の医療的奔流から少々掛け離れた企業展開を期
待せざるを得ない状況に陥りつつあります。筆者は15年
間日本を離れ遠くドイツより母国を見つめてきました。

 日本とドイツは良く似ているとよく言われます。しかし
、腰を落ち着けてよく見ると生活、文化、政治、経済な
ど、その内のどれをとってもその発想の角度の違いに
驚かされます。ドイツ歯科界がどのように発展し、また
、現在どのような問題を抱えた状況下におかれている
のか日本歯科界の実際と比較し、この両国間の差異に
よる歯科事情の相違を考察することによって、将来の歯
科界の展開性と臨床の実際、そして、本当に人が暮らす
とは何なのかが自ずと見えてくる気がします。


● 『医歯薬出版/月刊「歯科技工」/「あの頃、、、」
より引用』

★写真はドイツの夕暮れどきに、すごく綺麗な空
に遭遇し、思わずカメラを手にして、うちのバルコニー
から撮った写真です。来年はサッカーのワールドカップ
が行われるドイツでこんな空に逢えたらいいですね!★  



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